メニューにジャンプ コンテンツにジャンプ

ホーム >Pick Up! >防災コラム >常習化する「大雨」

常習化する「大雨」

動かない雨雲、強く降り続く雨、夜間の特別警報発令と、九州や岐阜県・長野県を襲った大雨は、水害や土砂災害など甚大な被害をもたらしました。
少し前であれば、私たちは台風が接近するたびに洪水などの災害に気を付けてきましたが、現代では台風接近以外の雨の降り方にも警戒が必要です。
今回の豪雨で被害をもたらした「線状降水帯」は、気象レーダーに映る「長く細く伸びた雨雲の帯」が同じ地域にかかり続ける状況で、気象庁も予測が難しいとされている大雨をもたらす現象です。

線状降水帯とは

叩きつけるような大雨が集中して、一定の地域に雨を降らせ続ける「線状降水帯」。そのメカニズムは「大気の下層に大量の水蒸気が流れ込み、非常に強い積乱雲が発生し、その積乱雲が群れをなして列を形成し停滞する状況」といわれています。通常ならばゆっくりでも移動する雨雲が、なかなか動かず、そのため強い雨が長時間持続する傾向があります。特にもこの時期は梅雨前線に向かって南から湿った空気が大量に流れ込み、その湿った暖かい空気は上昇気流を生み積乱雲へと発達。激しい雷雨をもたらします。発達した積乱雲は風に流され、同じ場所に次の新たな積乱雲が発達、この現象が繰り返されることで、積乱雲の帯である「線状降水帯」が作られていきます。

熊本県南部でも今月4日未明から、この現象が起き、「線状降水帯」による1時間に100ミリを超える猛烈な雨が降りました。
この雨の降り方を表す言葉は、どのくらい皆さんに実感として届いて、行動の指針となっているのでしょうか。
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/amehyo.html
気象庁のホームページによると、「猛烈な雨」とは人が息苦しくなるような圧迫感があり、恐怖を感じるような雨の降り方、と説明しています。またこの場合、傘は全く役に立たず、家の中にいても寝ている人の半数くらいが雨に気づき、屋外では水しぶきで辺り一面が白っぽくなり、見通しも悪い状態、車の運転は危険とされています。

最後に

今回の豪雨は未明の出来事で、外も暗く大雨で身動きが取れなかった方も多いでしょう。念には念を入れ、明るいうちからの対策、判断、行動が必要となります。これからは警報や特別警報を待たずに、今夜は避難体制をとると決め行動することも重要になってきます。

空振りを恐れず、事前の予測、準備、避難が大切です。梅雨の時期、秋雨、台風の際は、「線状降水帯」が発生する可能性は常にどこの場所でもあります。日ごろから防災意識を高めて注意していきましょう。

雨の強さ.png

NOW ON AIR!

読み込み中
メッセージ・リクエストを送る

TODAY'S TIMETABLE

読み込み中