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強風対策について

2011年3月11日に発生した東日本大震災から丸10年が経ちました。

この10年、多くの支援が寄せられ、励ましをいただき、町の復興が徐々に進んできました。
美しく、新しい街並みを眺めるたびに、もう二度と大きな災害や悲しみが訪れないことを願うばかりですが、やはり、近年の気候変化による気象災害や地震、津波は、必ず起こるものとして考えなければなりません。
春先は風の強い日が多いですが、この時期だけでなく台風シーズンにも役立てていただける住宅の強風対策についてご紹介します。

強い住宅にするためできること

2019年10月に上陸した「令和元年台風19号」は、10月9日に気象庁が「命を守るため、早めの対策を」と呼びかける緊急記者会見を行うと、ホームセンターには防災用品を買い求める人が殺到したといわれています。飲料水や乾電池、土のう袋、ブルーシートなどが飛ぶように売れ、その中でも想定外に売れたのが、養生テープだったそうです。

本来は工事現場や塗装などで使われるものですが、SNSなどで「窓ガラスに養生テープを『米』の字に貼ると、ガラスの飛散を防げる」という内容が広がり、雨戸がない窓を保護しようと多くの人が買い求めました。住宅の風対策で最も気を付けたいのは、「窓」なんです。

養生テープよりもフィルム

一般に窓ガラスは壁や屋根よりも弱く、強風で飛んできたものがぶつかって割れることがあります。

台風による被害の分析によると、テレビアンテナの被害が全体の49%、次いで窓ガラスの被害が20%となっており、集合住宅に限ると約8割が窓ガラスの被害だというデータも過去にあります。窓が割れると雨で室内が濡れて傷み、最悪の場合は吹き込んだ強風によって屋根が吹き飛ぶことも考えられます。ただし、ここに出てきた窓ガラスの養生テープには直接ガラスを強化する効果はなく、ガラスが割れた際に破片が飛び散らないようにする措置と言えます。一方でガラス保護用の飛散防止フィルムでは、ひびが入ったとしても、穴が空かず飛び散りも防げることから台風対策としても地震対策としても、心配な大きな窓などには平時から貼っておくとよいでしょう。

さらにシャッターが有効

もしリフォームが可能ならば、シャッターを後付けするのが安心です。費用はかかりますが、窓の幅が70センチ以上あれば取り付け可能です。シャッターが取り付けられない小さな窓の場合には、ガラスとガラスの間に樹脂の幕を挟んだ「合わせガラス(防災安全ガラス)」に交換する方法があります。これらの対策が間に合わない場合は、大きな窓の前にタンスや家具を置いて離れた場所で就寝することや、あらかじめ住宅のどの部分が危険かということを把握しておく必要があります。

災害対策が必要な家

家の玄関は、道路より低くなっていませんか?道路よりも低い位置にガレージや玄関があると、浸水のリスクが高まります。古い天窓はありませんか?天窓は屋根に穴をあけて作られているため軒などに守られず継続的に雨風にさらされます。通常の窓よりも劣化しやすく、採光に問題が無ければ、古い天窓はリフォームの際にふさいでしまうのも対策の一つです。屋根をベランダ代わりにできる「陸屋根」や太陽光発電のパネルが設置されていると雨漏りのリスクは高くなります。同じように、水はけの悪いベランダも劣化しやすく雨漏りのリスクが高まります。

風速の目安

風の強さを表す「風速〇メートル」という表現をよく聞きますが、風速は20メートルを超えると様々なものが飛んでくると考えてよいでしょう。平均風速15m/秒~では、電線が音を立てて揺れ、看板やトタンが外れることがあります。平均風速20m/秒~30m/秒では、細い木々の枝が折れたり、根の張りが浅い木が倒れたりします。また看板が落下したり、道路標識が傾いたりする可能性があります。(気象庁HPから抜粋)平均風速35m/秒を超えると多くの木が倒れ、電柱や街頭などにも影響が出始め、ブロック塀でさえ倒壊の恐れがあります。

最後に

荒天時には、「不要不急の外出は避け」という言葉が頻繁に使われ、慣れてしまった方もいるかもしれませんが、命を守り、危険に合わないための気象情報であり、そのための対策がさまざま伝えられています。自分は大丈夫、我が家は大丈夫と思わず、住宅の見回り、平時からの対策と、合わせてお住まいの地域のハザードマップ・避難所の確認をもう一度お願いいたします。

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