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「気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館」について

「気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館」

「東日本大震災」から8年の月日が流れました。
当時は、すっかり変ってしまった町並みに絶望し、悲しみにくれた私たちでした。
今でも自分の住んだ町、親しんだ人の面影を忘れることはありません。
この8年、折に触れ、思い出しては語り合い、助けあって日々を重ねて暮らしてきました。
また、日本中、世界中の方々から思いが寄せられ、こんなにも、人は人を思うものだと改めて知ることが出来ました。沢山の思いやりもまた、忘れられない震災の証です。
ラジオからは明るい放送をお届けしている毎日です。

そんな中、3月10日に、

東日本大震災を伝える施設「気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館」が気仙沼市波路上瀬向に開館しました。震災当日まで宮城県気仙沼向洋高校の校舎として利用されていた建物に震災伝承館を加えた施設です。

施設は、
気仙沼向洋高校旧校舎等の南校舎の1階、3階、4階の一部と屋上、北校舎1階の一部、総合実習棟、生徒会館、屋内運動場を震災遺構として展示しています。

隣接する震災伝承館は、
被災の様子や救助・捜索,避難所生活の様子等を伝える写真、
定点撮影等による震災前後や震災後のまちの移り変わりを伝える写真が並んでいます。
大型の研修室は教育旅行等の座学や生涯学習、防災教育体験プログラムやイベントなどが可能で、図書コーナーでは震災関連図書等の配架や市の観光資源に関する資料も揃えています。

そして、映像シアター室では、大型スクリーンで津波の脅威を伝える映像が流れます。

遺構見学の後は
被災された市民の方の生き方を追ったドキュメント、当時の人々の生活などを
映像でたどるホールもあります。おおよそ1時間ほどの行程になるでしょうか。
見学は、個人はもちろん、団体も受け付け、語り部ガイドの申込も可能という事です。


実は
ラジオ局のスタッフとして内部公開日に取材で訪れた横田でした。

施設は、
犠牲者を悼み、悲劇を繰り返さず、震災を風化させない鎮魂の気持ちと、
津波の大きさ、破壊力を形で残して次世代に継承し、防災・減災の取組を伝えていくことの大切さを教えてくれました。

ですが、そのことを重々わかっていても、
多くの遺構やシアターの映像はあまりにも衝撃的でした。数々のシーンは、容赦のない自然の驚異を語るのに十分過ぎるものだと思いました。見学を終えた時には体にも心にもずしんとした重さを覚えたほどです。

この施設の見学では、
私と同じような思いを抱える方も多いのではと思います・・・。

ただ暫く時間が経ってから、
気仙沼市がこの辛さを残したことは「二度と震災犠牲者を出してはならない」
唯一そのことの決心なのだと改めて思いを深くしました。

できれば思い出したくない、もう語りたくない・・・、そのような方たちもきっと多いことでしょう。私自身も未だにそう思うことが多いのです。
ですが、そのような気持ちを大切にしながらも誰かが真実・事実を伝える役割も担わなければならないでしょう。

その役割を担う「気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館」は多くの方に津波の真実を語り続ける大切な施設であると思うのです。

あなた自身の心が波路上に向いた時、
どうぞその時にご覧いただきたいと思います。

自然災害は何時やってくるかしれません。
伝える、備えることの大切さを
あなたの周りで何度でも何度でも話し合ってみましょう。

              2019・3・10 ラヂオ気仙沼 横田真美子

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